INCがボンボン支持 勝利の可能性一層濃厚に
信者数266万人のイグレシア・ニ・クリストがボンボン候補支持を正式に表明。勝利一層濃厚に
キリスト教系新興宗教団体イグレシア・ニ・クリスト(INC)は3日、故マルコス元大統領の長男ボンボン・マルコス大統領候補とサラ・ドゥテルテ副大統領候補のペアを支持するとの声明を発表した。同団体は国勢調査(2015年)ベースで266万人の信者数を誇り、比でカトリック、イスラム教に次ぐ勢力。選挙前最後の候補者支持率調査であるパルス・アジアなどの4月世論調査でも50%超えの支持率を維持しトップを独走する両候補が、巨大票田を確保した。
INCは、世界宗教のカトリックやイスラム教と異なり、選挙の投票先を教祖が決定、団結した投票行動をすることで知られる。1月に逝去した作家のシオニール・ホセ氏は昨年英字紙スターに寄稿したコラムで、INCの政治的影響力の強さを日本の創価学会になぞらえて説明していた。
ボンボン候補は同日声明を発表。「私と私の家族は3代目教祖エドゥアルド・マナロ師率いるINCの支援に心からの感謝を表明する」と述べた。
INCはまた、上院議員選での推薦候補リストを発表。ビリヤール家出身のマーク・ビリヤール前公共事業道路相、エストラーダ元大統領の息子ジンゴイ・エストラーダ元上院議員、エレアザール前国家警察長官、ジェジョマール・ビナイ前副大統領、「バッド・ボーイ」で知られる俳優のロビン・パディリャさん、アラン・カエタノ現下院議員、ジョセフ・エヘルシト前上院議員、フランシス・エスクデロ現ソルソゴン州知事、シェルウィン・ガチャリアン現上院議員、ロレン・レガルダ現下院議員、ジョエル・ビリャヌエバ現上院議員、フアン・ズビリ現上院議員の名を挙げた。
一方、世論調査で支持率トップの人気コメンテーター、ラフィー・トゥルフォ氏は推薦しなかった。
比上院選では12人が改選される。(竹下友章)