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10月30日のまにら新聞から

台風22号の死者45人 マギンダナオで大規模土砂崩れ

[ 793字|2022.10.30|気象 災害 (nature) ]

国家災害対策本部によると台風22号による全国での死者が45人に。33人負傷、18人不明

(上)ミンダナオ地方マギンダナオ州ダトゥオディンシンスアット町の土砂崩れ現場=同町バランガイ・クシオンのフェイスブックより。(下)台風パエンによる大雨で冠水した首都圏マカティ市のチノ・ロセス通りを渡ろうとする歩行者=29日午前、首都圏マカティ市で岡田薫撮影

 国家災害対策本部(NDRRMC)によると、台風22号(比名パエン)による全国での死者数が29日午前の時点で45人になった。また、33人が負傷し、18人が行方不明になっている。

 同本部によると、バンサモロ・イスラム自治地域(BARMM)で、死者40人、負傷者31人、行方不明者15人という。次いでソックサルジェン地方で死者3人、負傷者2人、行方不明者3人。西ビサヤ地方でも2人が死亡した。

 ホセ・ファウスティノ防衛相によると、死者のうち40人はマギンダナオ州ダトゥオディンシンスアット町で発生した土砂崩れよるもので、残り5人は洪水や感電が原因という。ビコール地域やダバオ市周辺ではインフラ被害も出ている。また、ソックサルジェン地域では農産物の被害額が5500万ペソに上っているという。

 NDRRMCの報告では家屋121棟が全壊、171棟が半壊し4万9767世帯(18万4161人)が避難している。カガヤンバレー、ビコール、西部・東部ビサヤ、ソックサルジェン、カラガ、BARMMの各地域で道路57カ所、橋12カ所が通行止めになっている。広範囲で停電も発生している。

 マルコス大統領は被害の大きい地域での救助・支援活動を加速させるよう指示し、NDRRMCが提言しているビコール地方とBARMMを含む16地域で、緊急事態宣言の発令も検討している。

 比気象庁によると、台風22号は29日午後5時時点でラグナ州サンパブロ市付近を時速20キロで北西に進んでいる。中心気圧は985ヘクトパスカルで最大瞬間風速は45メートル、中心付近の最大風速は27メートル。首都圏を含むルソン島南部で警報3が発令されている。30日早朝には南シナ海に抜け、31日には比観測圏を出る見通し。同庁は引き続き命を守る行動を優先し、強風や大雨のほか、沿岸部では高波に注意するよう呼び掛けている。(沼田康平)

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