死者137人、行方不明28人に 台風アガトン犠牲者増加止まらず
台風アガトンによる犠牲者が、死者137人、行方不明28人、負傷者8人に増加
国家災害対策本部は15日、10日から11日にかけて比に来襲した台風2号(比名アガトン)による犠牲者が、死者137人、行方不明28人、負傷者8人に増加したと発表した。北レイテ州バイバイ市とアブヨグ町で多発した土砂崩れと洪水が100人以上の命を奪った。アブヨグ町のトラヤ町長はさらに100人以上がまだ行方不明とAFP通信の取材に答えており、犠牲者の数はなお増加しそうだ。
同本部の報告書(15日午前8時点)によると、被災者数は全国で49万4607世帯168万9436人。うち6万5130世帯が避難所で生活し、8万8564世帯が親戚や友人宅など避難所以外の場所に身を寄せている。
道路や橋梁などのインフラの被害は全国で43カ所報告され、被害額は695万ペソ。また、家屋被害は全国で全壊570戸、半壊・一部損壊9052戸で、被害額は推計70万9500ペソとなった。
△農業被害は6億超え
ダール農務相は14日、今回の台風による農業被害が推計6億3970万ペソに達したと発表。1万6251ヘクタールの農地と1万453戸の農家が影響を受けたとした。
農産物被害は合計3万6846トン。うちコメは3万5642トン(6億130万ペソ相当)、トウモロコシは757トン(1870万ペソ相当)だった。
被害は東部・西部ビサヤ、サンボアンガ半島、ソックサルジェン、カラガの5地域から報告されている。
ローマ教皇庁のフランシスコ教皇は声明を発表。「被災者への団結の意を表すとともに、犠牲者、被災者、そして救助と復興に尽力している全ての人に祈りを捧げる」とのメッセージを、ブラウン教皇大使を通じ比のダビッド司教協議会議長に送った。(竹下友章)