台風ヨランダ(30号)
自衛隊、被災住民向け無料診療を始める。会場の前には住民による長蛇の列
米海軍が主導する人道支援訓練「パシフィック・パートナーシップ」の一環で、台風ヨランダ(30号)被災地のビサヤ地方レイテ州タクロバン市入りしている日本の自衛隊が7日、被災住民向けの無料診療を始めた。会場となったヘルスセンターの前には受診を希望する住民の長蛇の列ができた。
米豪両軍と自衛隊の医療チーム約40人は同日午前9時半ごろ、同市バランガイ(最小行政区)99で診療を開始した。診療科目は、総合診療、小児科、眼科、歯科、婦人科で、診療初日の同日は約300人の住民を受け付けた。自衛隊らは同様の医療支援を12日まで、同市内で実施する予定。
また輸送艦「くにさき」の乗員約30人は同日、市内のサンフェルナンド小学校で、日本語教室や剣道などを通じて児童と交流した。自衛隊員に折り紙を教わったエイプリル・ジェネオちゃん(8)は「折り紙は楽しい。もっと折り方を教えてほしい」と満面の笑みを見せた。
本格的な活動が始まった同日午前、自衛隊派遣部隊指揮官の松井陽一1等海佐はロムアルデス・タクロバン市長を表敬訪問した。(セブ支局・今野喜六)