台風ヨランダ(30号)
セブ市で開かれたチャリティーコンサートでマリーンさんと吉田次郎さんが競演
セブ市マボロのジャズバー&レストラン「JAZZ’N BLUZ」で10日夜、首都圏出身で日本で30年以上、女性ジャズシンガーとして活躍しているマリーンさんと米ニューヨークを拠点にするギターリストの吉田次郎さんが、台風ヨランダの被災地を支援するためのチャリティー・コンサートに出演し、約100人の観客を魅了した。
マリーンさんのセブでの慈善コンサートは今年1月に続いて2回目。今回の収益金とマリーンさん自身の寄付金、合わせて約15万ペソをセブ州北部サンレミヒオ町にある公立小学校に寄付する。
2003年からマリーンさんと交流を深めてきた同レストラン経営者の石川裕子さんによると、マリーンさんは「東日本大震災でフィリピン人からたくさんの支援を受け元気をもらった。今度は自分たちが台風被災者を支援する番」と「マリーン・ヘルピング・ハンド」という支援組織を結成、日本のコンサートなどで募金活動を行っているという。
マリーンさんは今年1月にセブを訪れ、それまで日本で集めた募金やコンサートの収益金など約126万円を原資に、セブ州アルガオ町やレイテ州タクロバン市、ミンダナオ地方ジェネラルサントス市にそれぞれ、デング熱を媒介する蚊を駆除する薬品を寄贈したほか、台風で被災し教室の約7割が一時使えなくなったセブ州サンレミヒオ町の公立小学校の修復工事費用として提供した。
一方、05年にインターネット投票で人気ギターリストの1位に輝くなど、世界的に活躍する吉田次郎さんは03年から、国連協同教育派遣協会(WAFUNIF)の親善大使にも任命されている。マリーンさんの趣旨に賛同した吉田さんは今回、渡航費など自費で工面し、コンサートに参加した。
マリーンさんと吉田次郎さんのコンサートは首都圏パサイ市のミダス・ホテルのロビーでも12日午後8時から行われる。