台風ヨランダ(30号)
被災地視察の国連事務次官、年内は住宅と生計を重点に支援を集中すると言明
26日に台風ヨランダ(30号)の被災地を視察した国連のエイモス事務次長(人道問題担当)が27日正午ごろ、首都圏マカティ市で記者会見を開き、年内は住宅と生計の2点に重点を置いて支援していきたいと言明した。
同次長は「被災地は昨年11月に訪問した時と大きく変わっていた。がれきで埋もれていた路上はきれいに整備され、車や人が往来していた。また多くの店が営業を再開していた」と被災地再訪の感想を述べた。
一方で「数百万人の被災者が生活、住環境への早急な支援を求めている」とも話し、復興プロセスは難しい段階に入っていると指摘した。
被災地から首都圏に戻った同次長は27日午前、比政府の高官と会見し、政府が策定した4カ年の復興・再建計画の内容を確認した。国連はその初期段階で実施される12カ月間の事業に協力し、特に生計・住宅支援に力を入れたいとしている。
国連が2013年11月から14年10月までを対象期間に、加盟各国から集めている支援金は、27日現在までに目標額7億8800万ドルの46%に当たる3億6248万ドルが集まった。同次長は「現段階ですでに46%も集まっているということは、歓迎すべきことだ」と話し、引き続き義援金の呼び掛けを行っていくとした。