台風ヨランダ(30号)
被災3カ月で、比政府が世界各国からの支援に謝意を伝えるキャンペーン開始
台風ヨランダ(30号)上陸から丸3カ月が経過した8日早朝、フィリピン政府は、世界各国からの被災地支援に謝意を伝える「サンキュー・キャンペーン」を始めた。国民から寄せられたメッセージを会員制交流サイトなどに掲載するほか、東京など世界9都市で街頭広告を出し、感謝の気持ちを伝えた。
9都市は、東京都(渋谷駅前交差点)と米ニューヨーク、英ロンドン、独ベルリン、仏パリ、シンガポール、カナダのトロント、豪シドニー、韓国ソウル。街頭の電光掲示板に、「フィリピンからありがとう」のメッセージとともに比国民の笑顔が映し出された。
国民のメッセージは、インターネットの会員制交流サイト、フェースブックや短文投稿サイトのツイッターで紹介されている。大統領府によると、9日午前までに、延べ約190万人から投稿があった。
また、被災地の復興ぶりと謝意を伝える動画も作成され、動画投稿サイト上などで公開された。砂浜に書かれた「サンキュー」の文字で始まり、被災家屋が再建される様子や被災地でバスケットボールを楽しむ子供たち、支援物資に歓声を上げる人々などを紹介。最後は、まばゆい太陽光が差す中、小型バンカ(小型の舟)を穏やかな海へ出そうとする男性2人の姿で結んでいる。(酒井善彦)