台風ヨランダ(30号)
被災地にセブ日本人会からマットレスやぬいぐるみが届けられ、子どもたちに笑顔
セブ日本人会(三村幸弘会長)は2日、台風ヨランダ(30号)で家を失ったフィリピン人が避難しているセブ市南部のサウスロードのテント村に、マットレスや枕などの支援物資を贈った。また「子供たちの笑顔のために」と、千葉県佐倉市の会社社長が寄付した200個以上のぬいぐるみも手渡された。
セブ日本人会はこれまで、寄付された総額33万3730ペソの義援金で4回にわたってセブ各地に支援物資を届けており、今回の支援は5回目。
支援物資はコンクリートの床でも快適に寝られるようにとマットレス60枚と枕120個、さらに石鹸やシャンプーなどの生活必需品のほかガス調理台なども贈られた。テント村の被災者の要望をもとにセブ日本人会が支援物資を決め、三村会長以下10名の理事が直接手渡した。
子供たちには通学カバンのほか、千葉県で遊具などのリサイクル業を経営する濱口氏が寄付したアンパンマンなどのぬいぐるみが贈られた。子供たちは競い合うようにぬいぐるみを選び、大喜びだった。
テント村代表のブチ・アルベサさん(36)はレイテ州タクロバン市の自宅や親戚の家などすべてが破壊された。「自宅は海岸近くだった。現在は海岸から200メートルまでは家を建てられないので、いつレイテに帰れるか分らない」と顔を曇らせ、「日本人は本当に優しい」と目に涙を浮かべながら感謝の言葉を何度も述べた。
日本人会理事らがテント村を後にする際、大きなサンキュー・コールが何度も叫ばれた。
現在も少しずつ寄付が集まっており、セブ日本人会は支援を続けるという。(松本江里加)