台風ヨランダ(30号)
世銀関係者、時機を得た復興が実現すれば高い経済成長率が維持できると予測
世界銀行の東アジア太平洋地域総局のトロッツェンブルグ副局長は6日、台風ヨランダ(30号)で被災したフィリピンでも時機を得た災害復興が実現できれば、経済成長を維持できるとする見方を示した。具体的には2013年の国内総生産(GDP)成長率は6・9%で維持でき、15年には成長率7・1%の達成も可能とした。
5日から6日にかけてビサヤ地方レイテ州タクロバン市の被災地を視察した同副局長は、「被災地では、人々ががれき除去や再建活動に熱心に取り組んでおり、復興に向けた長い道のりを歩み始めた」との印象を語った上で、一刻も早い復興が必要と強調した。
世界銀行は当初、フィリピンの13年および14年の経済成長率をそれぞれ7%および6・7%と予測していた。
同副局長は、台風被災で成長率の落ち込みは免れないものの、復興が早く実現すれば、それぞれ6・9%および6・5%の成長率は維持できるとしている。また、復興が早く進めば、15年の成長率は当初予測の6・8%よりも高い7・1%の達成も可能としている。