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12月22日のまにら新聞から

国際収支7.56億ドルの赤字 11月、前年同月から3倍増

[ 620字|2022.12.22|経済 (economy) ]

11月国際収支が7億5600万ドルの赤字。1~11月期では国際収支赤字幅が79億ドルに拡大

 19日の中央銀行発表によると、11月単月の国際収支は7億5600万ドルの出超(赤字)となり、前年同月の1億2300万ドルから3倍以上に拡大した。また、前月10月の7億1100万ドルの黒字からわずか1カ月で赤字に戻った。21日の英字紙ビジネスワールドが報じた。

 11月の国際収支赤字は政府による対外債務支払いの促進と中銀の外貨為替運用が主な要因という。一方、10月の国際収支の黒字化はマルコス政権による初の海外向け国債発行による20億ドルの資金調達が反映したためという。

 これで1~11月期の国際収支は79億ドルの赤字となり、前年同期の3億5300万ドルの黒字から赤字へと転じている。中銀によると、1~11月期の国際収支の赤字化は、海外における主要製品の価格高騰と国内の経済活動再開による輸入額の拡大を受けた貿易赤字の膨張が反映している。

 1~10月期の比の貿易収支は499億8000万ドルの赤字となっており、前年同期の324億ドルから54%拡大している。同期の輸入額が1159億9000万ドルと前年同期比22・7%増加したのに対し、輸出額は660億1000万ドルと同6・3%増にとどまっている。

 一方、11月末時点の総外貨準備高は951億ドルと前月比1・17%増加した。11月末の総外貨準備高はモノの輸入やサービス支払い、および第一次所得収入の7・2カ月分に相当するほか、短期償還対外債務の5・8倍に相当する。(澤田公伸)

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