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10月31日のまにら新聞から

比剣道界に明るい未来 第6回全比剣道大会開催

[ 1236字|2024.10.31|文化 スポーツ (culture) ]

ダバオ市で第6回全比剣道大会が開かれ、日本人を含む140人超が参加

第6回全フィリピン剣道大会の参加選手と石川総領事ら=ダバオ市で太田勝久撮影

 ミンダナオ地方ダバオ市のサウスイースタン・フィリピン大で10月26~27日にかけ、第6回全比剣道大会(比剣道連盟、ダバオ剣道クラブ、ダバオ剣友会主催)が開かれた。試合には140人超が参加し、比人だけが参加する個人戦では、子供の部(10才以下)、Tweenの部(11~13才)、Teenの部(14~17才)、成年(18才以上)男子及び女子の部の5カテゴリーで競われた。一方、団体戦はコーチや日本人も比人とチームを組んで参加。マニラ、セブ、ネグロス、ダバオ、その他ベトナムやマレーシアからも参加があった。また日本人駐在員及び日本からのゲストも多く参加した。

 比剣道連盟のクリストファー・インティング会長(49)は「大会が開催出来て幸せだ。過去最大の大会となった」と喜んだ。

 石川総領事は閉会式で「1903年から日本人が移り住んだダバオは、日本人にとって特別な地。最も多いときには日本人学校も13校あり、子供たちは皆剣道をやっていた。そういう意味でダバオで全国大会が開催されることはありがたい」と話した。総領事自身も剣道経験者で「師匠から自分に厳しく他人に優しくと指導された。皆さんも自分を鍛え律し、他人を思いやる心、忍耐、姿勢の良さ、挨拶することなどを学び、そして剣道を愛する人が増えることを願っています」と挨拶した。

ダバオのコーチ新垣啓泰さん(28)は「スポンサーも多く付いたことで大きな大会となり感動した。ミンダナオ国際大でも剣道の稽古が始まった。ダバオは若い人を含めて剣道人口が多く、数年後が楽しみ」と語った。

 成人女子2位のレイダ=ジェイド・レノビラさん(36)は、「今回は最大の参加者の大会になり、とてもよかった。ダバオ市の協賛も得て、準備は昨年から行っていた。優勝を逃したことは残念だが、このような大会が開かれ、参加できたことは嬉しい」と話した。

 日本から参加したゲストからは、「全日本選手権は雰囲気がピリピリしているが、比の全国大会は和やかで明るいところが良い」と比の国民性に共感する感想もあった。

 ▽世界大会を見据えて

 比代表監督の秋田智之さん(58)=メトロ剣道クラブ=は「今年は世界大会もあり、その影響もあってか全国大会も盛り上がった。特にセブ、ダバオ、ネグロスでは若者の入門が増えている。3年後に東京で開かれる世界大会では、予選突破を目指し頑張りたい」と抱負を語った。

 世界大会の男子コーチ江崎雄太さん=フィリピン武道具社代表=は、「首都圏などから参加した日本人選手からも、盛り上がって良かったねと言ってもらえた。稽古も一所懸命して、毎月合宿をして、厳しい練習もしたがついてきてくれた。予選リーグではフィンランドには勝てたが、イギリスには完敗し強豪国との差を知る機会になった。しかし、選手らも世界大会で負けたがやる気を持って帰ってきたので、東京での世界大会に向けて盛り上がっていけると思う」と話している。(太田勝久)

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