尊厳ある終の棲家を 麻薬戦争犠牲者の遺族支援
[ 2156字|社会 (society) ] 無料カトリック神父が麻薬戦争の犠牲者の遺骨を収容して法医学解剖を通じた正しい死亡検案書を作成する支援活動を行っている
ドゥテルテ前政権下で行われた麻薬撲滅戦争によって超法規的に殺された容疑者や市民の数は政府発表で6500人、人権団体によると3万人近い。これら犠牲者の死亡診断書作成に警察が介入し、死因が射殺ではなく「肺炎」などと書かれていることも珍しくないとされる。麻薬戦争の犠牲者の遺骨を墓地から収容し、協力者である法医学専門家による司法解剖を経て事実に基づく死亡検案書を作成してもらい、荼毘(だび)にふした遺灰を教会施設に納骨する活動を行っているカトリック神父がいる。関係者や遺族たちから「ファーザー・フラビー」と呼ばれ慕われるフラビアーノ・ビリャヌエバ神父(52)だ。