向こう10年の比研究の足場に 「現代フィリピンの地殻変動」 比研究者12人共編著
[ 1577字|社会 (society) ] 無料早稲田大で今年3月にフィリピン研究者12人の共編著で出版された「現代フィリピンの地殻変動」の合評会が開かれた
早稲田大で8日、今年3月に日本人フィリピン研究者12人の共編著で出版された「現代フィリピンの地殻変動―新自由主義の深化・政治制度の近代化・親密性の歪(ゆが)み―」の合評会がハイブリッド形式で開かれた。本書の中心の問いは「2010年代の比はどういうものだったのか」。社会福祉と経済成長が進展するなか、かつての「つながりによって貧困を生き抜いていた社会」はどのように変容しつつあるのかを、気鋭の若手研究者が、違法賭博、KTV、海外比人就労者、違法中絶など多様な事例から浮き彫りにする本書を題材に活発な討議を交わした。