戦争加害を問う
[ 1295字|社会 (society) ] 有料旧日本軍の虐殺事件を起点に戦後比日関係を描いた石田さんの小説8部作が完成
太平洋戦争末期に起きた旧日本軍の比人住民虐殺事件を起点に、戦後比日関係の断面を比人の視点からつづった小説家、石田甚太郎さん(83)‖さいたま市在住‖の長編全八部作が一作目出版から十年を経てこのほど完成した。「戦争中、僕らの世代は一体何をやったのか」と自問しながら比の取材・執筆を続けた石田さん。作品を通して「自分は関係ないと思っていても、歴史から逃れることはできない。ひと続きの歴史の中で生きていることを意識し、自分の行動・生き方を決めてほしい」と訴える。(酒井善彦)