死刑執行施設ルポ
[ 924字|社会 (society) ] 有料「合法的殺人」15分で完了 マイク前に「最期の言葉」
フィリピンで犯罪抑止の切り札として死刑制度が復活したのは一九九三年十二月だった。以後、七百人近い被告に死刑が宣告され、うち十一人の刑執行が確定している。執行施設は昨年六月、モンテンルパ市に完成、今年八月初旬には二十七年ぶりの死刑が執行されるか、と注目を集めた。結局、執行方法の違憲性を審理している最高裁が執行を差し止めたため、施設はまだ使われたことがない。「合法的殺人」と言われる死刑執行は果たしてどのような施設で行われるのか——。その内側を見た。