移民1世紀 第2部・ダバオで生きる
[ 1538字|社会 (society)|移民1世紀 第2部・ダバオで生きる ] 無料日本就労に将来賭ける
ダバオ日本人会のジュセブン・オステロ会長(34)は日系三世。父の日本名は「タクミ・ミノル」という。祖父は一九三九年に祖母の比人女性と結婚した「タクミ」という日本人男性。祖父関係の書類や写真は戦後、祖母が焼くなどしたため一切残っておらず、ダバオにとどまらざるを得ない日系人の一人だ。二〇〇一年に二世から会長職を引き受けたものの、心中は「ダバオの日系三、四世はみな日本出稼ぎに行っている。私だって父の戸籍が見つかれば日本へ行きたい」と今も揺らぎ続けている。