原告側控訴を棄却
[ 1161字|社会 (society) ] 有料被害認定 踏み込まず「立法不作為」も否定 元慰安婦訴訟東京高裁判決
太平洋戦争中、旧日本軍の従軍慰安婦として性的暴力を受けたとしてフィリピン人女性四十六人が、日本政府に総額九億二千万円の損害賠償などを求めていた裁判の控訴審判決で、東京高裁(新村正人裁判長)は、請求を退けた一審判決を支持、原告側の控訴を棄却した。同裁判長は「(戦争時の国家の賠償義務を規定した)ハーグ条約は、損害賠償を直接国家に求める権利を被害者個人に認めていない」と判決理由を説明、被害事実の認定には踏み込まなかった。全面敗訴した原告側は上告する方針。