伝統的薬草に人気
[ 915字|社会 (society) ] 有料効用は風邪、下痢、不眠… 官民で進む生薬開発
マニラ市のキアポ教会周辺に薬売りの露店が軒を連ねている。店先いっぱいにフィリピン産の薬草を主成分にした「漢方薬」や薬効のある野菜などが並ぶ。伝統的な自然の健康法が庶民生活に溶け込む一方で、保健省も薬草の研究を精力的に続けている。活用、開発が官民で進むフィリピンの「生薬事情」をリポートする。 フィリピンの生薬の歴史は古い。国立公文書館に残る史料によると、すでに十三世紀ころには薬草を使った治療が行われていたという。