「比を笑い者にする報道目立つ」 「危ない国」イメージの虚実
[ 2663字|社会 (society) ] 無料過剰に比の負のイメージを強調した「ルフィ騒動」の報道のあり方を検証
住友商事マニラ支店長射殺事件(71年)、三井物産マニラ支店長誘拐事件(86年)、日系建設会社社長の青木さん誘拐事件(93年)などをきっかけに、70~90年代に付いた「フィリピン=危ない国」というイメージがようやく過去のものとなり、今回の大統領訪日で比日経済交流に一段と弾みが付くことが期待されていたのに、また大きくイメージが悪化するのでは――。広域連続強盗への指示役としての関与が疑われる4容疑者の送還を巡る今度の「ルフィ騒動」で、在比邦人団体・経済団体関係者らからはこうしたため息が聞こえてくる。突然比に押し寄せてきた在京メディアを中心とする「集中豪雨型」の報道はどのようなものだったか検証した。