戦没者遺骨収集
[ 1559字|社会 (society) ] 有料日本遺族会職員との会合で、比遺族らは戦後62年後も癒えない心の傷をうずかせた
太平洋戦争中、旧日本兵約七万九千人が戦死したビサヤ地方レイテ島で、日本遺族会(古賀誠会長)が七月末から十日間、地元住民を集めた会合を開き、旧日本兵の未帰還遺骨に関する情報提供を呼び掛けた。会合には、元抗日ゲリラの古老や旧日本軍に肉親を殺された比人遺族も出席し、「祖父母らを虐殺された」「日本兵に連れ去られた兄はどこにいるのか」と同遺族会職員に詰め寄る場面もあった。地元住民の消えゆく記憶から、遺骨の所在情報を掘り起こそうとする日本側の取り組み。それは、比側遺族らにとって、戦後六十二年を経ても癒えない心の傷をうずかせる場となった。