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1月10日のまにら新聞から

違法接種に口閉ざすな 未承認ワクチン

[ 645字|2021.1.10|社会|新聞論調 ]

 政権を悩ませる問題について、いつもなら巧みな二枚舌をふるうロケ大統領報道官が、大統領警護隊(PCG)の違法な新型コロナワクチン接種に関しては、国民に口をつぐむよう呼び掛けている。

 「このワクチン接種を問題として取り上げないことで問題は一瞬にして消える」。彼の主張は、まるで「話題にしなければ、問題ではない」と言っているようなものだ。

 それでいてワクチン問題を彼自らが話し続けている。そして証拠もなく「すでに解決済みだ」と結論付けた。

 中国シノファーム社のワクチンがどうやって国内に持ち込まれ、誰がPCGメンバーに接種したのか。本来必要なはずの食品医薬品局(FDA)の承認を受けていないワクチンの使用を誰が許可したのか。そうした解明がないまま「解決した」わけはない。

 承認済みのワクチン接種計画によると、国軍えり抜きのPCG要員を含め、制服を着た彼らの優先順位は、リストの中の5番目だ。また、「違法」なワクチンには害を及ぼす可能性も心配される。こうした質問に答えない限り、解決はあり得ない。

 報道官は「PCGは大統領やその近親者を守る使命があり、そのために死ぬ覚悟もできている。(職務を円滑に遂行するため)無許可のワクチン接種を決断した」と語り、その上で「この問題が政権を批判する敵側に利用されている」と決まり文句を使った。

 世間もメディアも、ましてや野党も、報道官の要望に従って「弾丸」を使わず、批判をためらうようなことがあってはならない。(5日・マニラタイムズ)

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