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8月14日のまにら新聞から

これは悪魔の所業だ 健康保険公社の汚職疑惑

[ 769字|2020.8.14|社会|新聞論調 ]

 新型コロナウイルスの感染拡大に見舞われている国民が対処すべき事柄の中でも最悪の事は、健康保険公社が大規模な汚職に蝕まれているというニュースを聞くことだ。すべての企業の従業員は公社の健康保険への加入が義務付けられ、病気の治療や入院時にいくばくかの特典を得られると期待して、保険料を支払っている。保険会社の医療保険を購入する余裕がある人がいる一方で、庶民のほとんどは公社が提供する給付や特典に頼らざるを得ない。私たちは給与明細から毎月、少なくて300ペソ、多い人で1800ペソほどを徴収されている。大した額ではないと言う人もいるかもしれないが、保険料が3食に相当するという人や3日間の交通費に相当するという人もいる。

 こうした現実を公社の幹部はまだ理解していないのではないか。国民が答えを知りたいと希望している疑惑は、次のようなものだ。本当に価格が水増しされたソフトやコンピューターを調達していたのか? 請求している診療報酬の未払い分が巨額になり、閉鎖に追い込まれる危機に瀕している病院がいくつかあるというのは本当なのか? もし上院議会が聴聞会を実施しなかったら、公社のトップ2人が深刻な病気にかかっていることもわれわれは知らなかったはずだ。なぜこの事実も国民に知らされず、説明を聞く必要が出てきた時に、職務を離れることになる病気を発表したのか。

 われわれは、自分たちのプライバシーを尊重してもらっていないなどという公社幹部たちの声を聞く必要はない。陳腐な説明もいらない。汚職で150億ペソが消えたという。コロナ対策で政府が資金を借り入れる必要があるとドゥテルテ大統領が国民に訴えている一方で、150億ペソが少数の幹部のポケットに収まっているという事実。これは単なる犯罪ではなく、悪魔の所業だ。(11日・マラヤ、アビゲール・バルテ)

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