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3月15日のまにら新聞から

最高裁は判断を示せ VFA破棄

[ 636字|2020.3.15|社会|新聞論調 ]

 新型コロナウイルス感染の危機に隠れて、上院の重要な動きが注目されていないようだ。

 上院のソット議長を中心に、5人の上院議員が先月、ドゥテルテ政権による訪問米軍地位協定(VFA)の破棄を巡り、最高裁の判断を求める申し立てをした。締結時には上院の同意が必要な条約や協定を破棄する場合、大統領が上院の同意抜きで破棄できるかどうかについて、最高裁の見解を仰ぐ申し立てだ。

 1998年に比米両国間で結ばれ、99年に上院で批准されたVFAは、米軍が合同演習や災害救援などの活動を比で行うに当たっての米軍の地位を定めている。

 最高裁が下す判断は、別の条約、協定などにも絡んでくる。ドゥテルテ政権は2018年に国際刑事裁判所(ICC)からの脱退を通告、ICCの規定によって通告から1年を経た19年3月に正式脱退が決まった。この際もICCからの脱退が大統領の判断だけでできるかどうかを最高裁に問う申し立てがあったが、結局、正式脱退が決まるまで最高裁は判断を出さなかった。

 VFAをめぐって大統領は、最高裁が破棄の決定を覆すことはできないと言っている。ただ、ソット議長は大統領の盟友ながら、上院の独立性の観点から、国際的な合意と、合意の取り消しには議会の同意が必要だと主張。「上院は政府をチェックし、バランスを維持することこそがその役割だ」と述べている。

 最高裁はICC脱退の際、判断を示すことから逃れたが、VFAにおいては、きちんと判断を示すべきだ。(13日、スター)

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