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10月19日のまにら新聞から

ドゥテルテは国内法を厳密運用 ボラカイ島閉鎖問題

[ 755字|2018.10.19|社会|新聞論調 ]

 ドゥテルテ大統領は6カ月前、観光客にビーチやパーティーで有名だったボラカイ島を「汚水だめになっている」として閉鎖するという大胆な措置を取った。反対派の議員たちは雇用や観光収入が失われるとして即座に反対した。しかし、彼らは、ボラカイの事業経営者たちが同島の開発制限区域を無視し、下水を海に直接流すなどして環境悪化が警告を要する水準まで悪化していた証拠に目をつぶっていた。

 クリーンなパラダイスだったボラカイが異臭のする場所として観光客らから敬遠されるのは時間の問題だったのだ。政府に批判的な若者たちには、今こそ政府の大切さを知ってほしい。大多数の国民のことを考えているのは政府であって、経済界というのは自分たちの利益や金持ちの株主をいかに喜ばせるかだけを気にしているということを。次の世代が自然の美しさを享受できるよう復興のために島全体を閉鎖する命令を出せるのは強い政府にしかできない。政府のボラカイ対策チームは衛生問題だけでなく、島内の道路の再整備や違法建築物の撤去、海浜地区の緩衝帯の設置なども実施している。ボラカイは10月26日に再び観光客を受け入れるが、宿泊できるホテル部屋数には限りがあり、まずは国内観光客を優先して受け入れる。

 ボラカイは比の基本的な問題点を浮かび上がらせた。フィリピンには多数の法律がありながら、それが厳密に運用されてこなかったという問題である。ボラカイはそもそも国有地である。また、ボラカイを観光特別区かつ海洋資源保護区に指定したマルコスの大統領布告令を最高裁も支持している。アロヨ大統領も島の40%を森林保護区に、60%を農地に区分する大統領令を出している。ドゥテルテ大統領はこれらの先例を実行に移そうとしているだけなのだ。(17日・ブレティン、ゲッティ、ティグラオ)

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