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5月1日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 879字|2017.5.1|社会|ハロハロ ]

 パサイ市のバランガイ(最小行政区)にあるフィリピン人の家庭に招かれた。一家でもてなしてくれ、ティヌランやキニラウのミンダナオ風郷土料理を堪能させてくれた。そのうち隣組の人も集まって大宴会になった。ご近所も皆、ミンダナオ出身。4月7日付の本紙「 摩訶ふぃりぴん」でも紹介されたように、この家にもカラオケセットがあり、路地にマイクを引っ張り出しての、即席のカラオケ大会。歌ありダンスありで、宴は明け方まで続いた。一様に陽気で、日本人に本当に親近感を持っているように思えた。この寛容さは一体、何なのだろうと思うときがある。     ▽

 本紙の論調欄でビリヤール元上院議長が、太平洋戦争中の「バタアン死の行進」の悲劇を繰り返さないためにも事件を語り継いでほしいと訴えている。戦争の記憶の風化はフィリピンに限ったことではない。寛容は美徳だと思うが、比の人々が寛容だからといって、比やアジア諸国を侵略した日本の戦争責任が免罪されている訳ではない。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が開かれ、議長国として無事にホスト役をこなしたドゥテルテ大統領の外交手腕は評価が高い。大国を愚弄(ぐろう)するかのような言動も喝采を浴びる。大統領は時に不寛容と思える精神で、比の自主性を世界に発信しているようにみえる。寛容は大切だが、一方でときに不寛容になることも必要だ。日本に対しても、米国、中国に対してもだ。対等な関係はここから始まる。

 長い間、掲載してきたハロハロは今回をもって終了する。第1回は1994年9月4日付紙面。週1回のペースで23年間、1100回を超える長期連載となった。ハロハロは比のデザート名だが、同時にタガログ語で混ぜこぜの意もあり、何でも書こうという趣旨で標題にした。筆者は主に元共同通信記者。比だけでなく、日本やインドネシアからそれぞれの思いの丈を語らせてもらった。衣を替えた新しいコーナーでのコラム復活も検討している。読者の皆さまには長い間ご愛読いただき、ありがとうございました。(立)

ハロハロ