首都圏でECQ始まる 遠回り強いる封鎖に苦情
首都圏がECQとなり、マカティ市ピオデルピラールでは道路封鎖に苦情も
首都圏で6日、20日まで15日間の防疫強化地域(ECQ)指定が始まった。国家警察は6日から首都圏に警官1万8千人を配備し、エレアザール国家警察長官は、あらかじめ移動を許可された人を除いて、「再び一般防疫地域(GCQ)に戻るまで、首都圏内外の出入りは認められない」と強調した。
国家警察の計画では、各地に新設された防疫管理所89カ所に1203人を配置するほか、午後8時〜午前4時までの夜間外出禁止の厳格な実施などのため、4346人を各所に展開。ワクチン接種会場に7337人、隔離施設に4877人を充てる。
マカティ市ピオデルピラールでは5日夜10時すぎから、チノロセス通り〜オスメーニャ大通りの間の区画に15カ所あるゲートの大半が施錠された。バランガイ(最小行政区)内に帰宅する住民は、ガソリンスタンドを横切って帰宅していた。
6日朝には、そのガソリンスタンドも通過できなくなり、デラロサ通りの1カ所を除いて14カ所のゲートが全て閉められた。アルナイス通りに近い住民は、ウォルターマートへ買い出しに行くため、最長で約1・5キロの回り道を強いられ、バランガイには正午までに多くの苦情が寄せられた。
苦情を受けて、バランガイ側は6日正午すぎ、ウォルターマートに一番近いゲートを開けた。現場のバランガイ警備員は「住民を保護するためにやっているのに、苦情を言うやつらのせいで、意味がなくなる」と怒りを見せていた。
新型感染症省庁間タスクフォース(IATF)は5日、外出が認められる41項目の職種を発表。医療従事者や医療品製造・販売に関わる業者、農業・漁業従事者、物流業者、食品・生活必需品の製造・販売に関わる業者、公務員、BPO関連企業、公共交通事業者、メディア、動物病院、銀行、送金事業者、エネルギー事業者、航空会社、優先事業従事者などを列挙。
また、一般に認められる外出としては、食料や医薬品など必需品を買う場合、人道的な事情やワクチン接種、領事館のサービスを受ける場合を挙げている。
タギッグ市では自治体のスタッフが5日から各家庭にコメや缶詰、即席めん、コーヒー、栄養ドリンクが入った食料パックを配って回った。(岡田薫)