ワースト4位にマカティ市 首都圏の自治体別感染率
首都圏17市町の新型コロナ感染率でワーストはサンフアン市、マカティは4位
保健省発表の首都圏17市町の累積感染者数、死亡者数と国勢調査(2015年)の自治体別人口から新型コロナ感染率および死亡率を自治体別に算出した。感染率ワースト1はサンフアン市で、以下、パテロス町、パサイ市、マカティ市、マンダルーヨン市の順。死亡率もサンフアン市がワースト1で以下、パシッグ市、マカティ市、マラボン市、ナボタス市の順だった。
厳密に分析するには市町別検査数なども考慮する必要があるが、感染率1位のサンフアン市(人口約12万人)と2位のパテロス町(人口約6万人)は自治体外へ通勤・通学する人口の多さに対し、分母となる自治体内人口が少ないことが高感染率につながったとみられる。感染率3位のパサイ市は比で南ア型変異種が最初に発見され、変異種による感染者増が影響している可能性がある。
また日本人や富裕層が多く住むマカティ市も17市町平均(4・35%)を上回る5・53%の感染率となっており、死亡率も0・068%で17市町中ワースト3位だった。
一方、累積感染者が1位のケソン市と2位のマニラ市は、ケソン市で293万人、マニラ市で158万人と人口規模が大きいため、感染率では両市とも17市町平均より低かった。
16日付英字紙スターによると、フィリピン大など研究者グループ「OCTAリサーチ」は15日、8日から14日までの週間新規感染者数が前の週に比べ30%減少したと発表。さらに実効再生産数も0・57にまで下がったと報告した。
同研究グループのダビッド研究員は、首都圏および近隣4州は一般防疫地域への移行後も、感染減少傾向が続くという見通しを示している。(竹下友章)