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4月5日のまにら新聞から

首都圏の病院 入院困難に 20カ所回って駐車場で死亡も

[ 1178字|2021.4.5|社会 ]

 国内の新型コロナ感染者数が連日1万人を超えるなど感染拡大が続く中、首都圏の病院では新規患者の受け入れが困難になっている。ケソン市のフィリピン肺センター病院(LCP)では集中治療室やコロナ病棟が定員を超えたため、新規患者の受け入れを原則的に停止した。感染して呼吸困難になった高齢者を首都圏20カ所の病院に家族が連れていったが全て受け入れを拒否され、病院の駐車場で亡くなったケースさえあり、首都圏の「医療崩壊」は現実化している。

 4日付英字紙マニラタイムズによると、パラニャーケ市で陽性が判明した後、先月27日に呼吸困難に陥った父親を娘らが救急車両で首都圏20カ所の病院に連れていったが、どこも満員で、入院を拒否された。娘は保健省が運営するコロナ患者の入院先を調整するホットライン「ワン・ホスピタル・コマンドセンター」に連絡したが「どこも空いていない」と言われ、結局、父親は医療を受けられずに病院の駐車場で死亡した。

 肺センターのフランシスコ報道官は4日、ラジオ番組のインタビューで同病院の集中治療室が定員の2倍、コロナ病棟(55床)も定員に達しており、外来病棟を閉鎖し重篤でないコロナ患者の受け入れを中止していると明らかにした。同報道官は「重篤な患者を少しでも受け入れられるようベッドを増やし、酸素吸入器などの設備も増やしている」と説明している。

 フィリピン腎臓移植研究所も定員に達するなど他の公立病院も満床状態だ。保健省は3日、「首都圏にある17カ所の公立病院はまだ稼働している」と声明を出したが、入院患者の治療に専念するなど新規患者の受け入れは極めて限られている状況だ。

 ▽近郊州でも満床に

 首都圏の近郊州や地域でも医療施設がコロナ患者で満床になりつつある。

 全国私立病院協会のグラノ会頭は4日にラジオ番組に出演し「カラバルソン地域やルソン地方北・中部の第2地域、第3地域でも病院が満杯になり始めている」と指摘。これら病院で入院している患者の多くが軽症か中程度の症状だが、他に移送させる場所が少なく、医療スタッフを拡充することもできないために病床の増設は困難だという。

 保健省は3日、世界保健機関(WHO)と国連児童基金の支援を受けて、簡易テント式病棟を首都圏の公立病院で緊急設置すると発表、まず肺センターを含む8病院で設置を進める。

 また、比赤十字社も声明を発表し、公立や民間の学校校舎を隔離施設に転用し、軽症患者などを移送するよう首都圏の首長らに呼びかけた。

 一方、保健省は4日、国民に対して、コロナ症状が疑われる場合にはまず会議アプリを使った遠隔診療を受けたり、居住するバランガイ(最小行政区)にある保健緊急対応チームに連絡を取り、適切なアドバイスと施設への紹介をしてもらうよう呼びかけている。(澤田公伸)

社会

中国艇、記者船を追跡 パラワン沖160キロの比EEZ

[ 518字|2021.4.11 ] 無料記事

【南シナ海の比EEZ内で中国艇2隻が、比の記者が乗った船を追跡】 南シナ海にあるフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内で8日、中国の艦船が比大手メディアABS─CBNの取材班を乗せた船の進路を妨害、追跡するという事態が起きた。英字紙スター電子版などが報じた。  ABS─CBNのサンブラノ記者によると、取材班がパラワン島から南沙諸島(スプラトリー諸島)のアユギン礁(英名セカンド・トーマス礁)に向かう途中、中国海警局の艦船が一直線に接近、無線で「何をしている」と聞いてきた。比人船長はパラワン島に引き返すことを決断し、船がパラワン島方面に向かったにもかかわらず、中国海警局の船はその後1時間におよび追跡。海警局船が追跡を止めた後は、別の中国小型艇2隻が現れて再び取材船を追跡した。「小型艇は紅稗型ミサイル艇で、各艇が2発のミサイルを搭載していた」と同記者は報告した。  この事態が起きたのはパラワン島から90カイリ(約165キロ)の排他的経済水域内。比国軍のティンドッグ報道官は9日、サンブラノ記者らの協力を受けて調査を始めると発表した。  2019年9月にもアユギン礁へ向かう輸送船を中国が妨害していることをパネロ大統領報道官(当時)が指摘、中国に対する不快感を示したことがある。(竹下友章)