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4月17日のまにら新聞から

口封じだけで良いのか 国立精神医療センターの苦境

[ 786字|2020.4.17|社会 (society)|新聞論調 ]

 ある病院の廊下に遺体が積み上げられており、病院関係者も新型コロナウイルスによる死者数を報告するのを中止するよう命令を受けたという証言を民放GMA7のニュースキャスターが先日、暴露した。ドゥケ保健相は即座に、そのような指示を出していないと打ち消した。また、ケソン市のイーストアベニュー・メディカルセンターが、問題の病院であり、その廊下は葬儀場であることを認めた。のちにCNNへのインタビューで11日午後4時現在、6人分の遺体が残されているとも証言した。

 視聴者らの怒りも受けて保健省はすぐさま反応した。病院側も防護用品や遺体収容袋の拡充、移動式遺体冷蔵施設の準備を要求し、認められるもようだ。しかし、そのような迅速な対応を国立精神医療センター(NCMH)にも適用するのだろうか。GMA7の別の記者による報道では、この比最大の精神病院では悲惨な状況が起きているという。

 同病院の事務局長の告発によると、4月5日現在、病院のスタッフ34人に新型コロナウイルスの陽性判定が出ており、うち28人は医師と看護士だという。スタッフや患者のうち297人が検査結果を待っており、181人が感染の疑いで隔離されている。83人いる精神科医のうち50人が自宅隔離中で、患者3人がすでに死亡。さらに感染の疑いがあり、防護用品が不足している職場で働くのを恐れて、同センターの看護士1千人のうち3割が欠勤しており、防護服の残りも100着という。

 この訴えにドゥケ大臣も応じるべきだが、同病院のフェイスブックページでコルテス病院長は事務局長に対し、「報道担当でも理事会メンバーでもない」として口をつむぐように命じたのだ。創立90年を迎えた同病院は普段から施設や予算の不足が叫ばれてきた。国立の医療機関としてもっと透明性を保持し、国も必要な支援をすぐに行うべきだ。(14日・インクワイアラー)

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