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3月1日のまにら新聞から

社会不正義は自分たちの過ち──エドサ革命33周年記念に思う

[ 817字|2019.3.1|社会|新聞論調 ]

 今日は「ピープルパワー」というエドサ革命33周年を記念する日。2月25日にサンフアン市のクラブ・フィリピノでコリー・アキノとドイ・ラウレルがそれぞれ大統領と副大統領に就任する宣誓式を行った日なのだ。

 そしてこの同じ日にマラカニアン宮殿のバルコニーでフェルディナンド・マルコスが大統領に就任する宣誓式を行っている。それは2月上旬に行われた大統領選で中央選管がマルコスの「勝利」を宣言し、国会も承認したために行われた。

 しかし、その宣誓式の直前の22日に当時のエンリレ国防相やラモス参謀副長官らを中心とする国軍部隊の一部がクーデターを起こしていた。25日の夕闇迫る時刻に、マルコス一家やその仲間たちを乗せた米軍ヘリコプターがクラーク空軍基地に向かい、そこでマルコス一家らを別の飛行機に乗せて、ハワイに亡命させたのである。

 ドゥテルテ大統領はこのエドサ革命の記念式典には参加しないという。彼もきっと、この無血革命から33年を迎える今日、はたして1億700万人の国民の生活が以前よりも良くなったのだろうかと疑問を持ったに違いない。しかし、たとえこの革命以降、多くの比人の生活が以前より良くなっていないとしても、その批判は、独裁政治から民主的な政治を導くことができた当時の無血革命やクーデターに向けられるべきではない。マルコス以降に私たちが権力の座につけた指導者たちの過ちにあるのであり、そんな指導者を選んだ私たちに批判を向けるべきだ。

 私たちは自分たちの社会を間違いから正しく導く機会が何百万回とあったにもかかわらずそれをしなかった。今世代が次世代に対して許しを請うべき共同体的過ちだったのだ。貧しい者がますます貧しくなり、金持ちがさらに金持ちになるという平等な機会がほとんど存在しないまがい物の民主主義を私たちが作り出したとしても、私たちはただ民主主義的自由の復活を記憶し続けるのだ。(25日・スタンダード、リト・バナオ)

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