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1月25日のまにら新聞から

次期政権も環境問題にコミットを マニラ湾水質浄化作戦で

[ 800字|2019.1.25|社会 (society)|新聞論調 ]

 マニラ湾は60年代初めまで汚染は進んでおらず、水泳やそのほかのレジャーに適していた。しかし、今日ではまさに肥だめという表現がふさわしい。しかし実際のところマニラ湾の水質汚染は人口増加に伴う様々な汚染源によって引き起こされている。

 まずラグナ湖が汚染源の一つであることを無視してはならない。ラグナ湖には100本ほどの河川が流れ込んでおり、周辺地域にある工場や畜産農場、鉱山や農業、人間の営みなどのすべての汚染物質がこの河川を通じてラグナ湖に集まる。そしてラグナ湖からあふれた水がパシッグ川を通してそのままマニラ湾に流れ込むのだ。

 また、マニラ湾周辺の港湾施設も無視できない。毎年3万隻の船舶がマニラ湾などの港湾施設をハブとして運行している。それは漁船であったり、貨物船であったり、客船であったりするが、これらも汚水を垂れ流す。そしてマニラ近郊州のパンパンガ州やタルラック州、リサール州やブラカン州で活動する採石工場や鉱山事業も当然、河川を通じてマニラ湾に汚染物質を運んでくる。もちろん、マニラ首都圏にあるモールやコンドミニアム、商業施設などの商業活動による汚染も見逃すことはできない。そして最後に、こちらはメディアのカメラ映像などでよく取り上げられるが、違法占拠住民たちが出す汚水もマニラ湾の水質悪化に寄与している。

 過去の政権もマニラ湾浄化を試みたことがあったが、ボラカイ島の閉鎖に伴う環境天然資源省の対策が成功した今、ドゥテルテ政権の下で求心力が働き、本腰を入れて浄化しようという姿勢が見えてきた。記者から環境天然資源次官になったアンティポルダ氏はマニラ湾の水質改善には7年〜10年かかると述べている。しかし、この彼の予想は、環境問題にコミットメントを示すドゥテルテ政権のスタイルを次期政権が引き継いでやっと実現することになるかもしれないのだ。(23日・ブレティン、フロロ・メルセネ)

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