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9月30日のまにら新聞から

駆除より人間的解決を 富裕地域の野良猫問題

[ 649字|2018.9.30|社会 (society)|新聞論調 ]

 一部の人々が猫を嫌いであるのは仕方ないが、彼らが猫に残酷な仕打ちをするのは見逃せない。

 野良猫の頭数を制限するためには去勢をすればよく、動物愛護団体などが請け負っている。ボニファシオ・グローバル・シティー(BGC)にある五つ星ホテルが行ったように、残酷にも動物駆除業者に依頼して化学薬品による殺処分を行う必要はどこにもない。

 また、首都圏マカティ市マガリャネスにある警備が厳重な富裕層向けビレッジでは、野良猫に餌をやる人には罰金が科されるという張り紙がされた。おそらく、彼らは猫が飢え死にし、いなくなると考えたのだろうが、うまくはいかないだろう。多くはより活発にごみ箱などから食べ物を盗み、生き残るはずだ。

 去勢という方法があり、それを行いたいという人々がいるにもかかわらず、一部の豊かな人々が野良猫や犬を安易に殺そうと考えるのは恐ろしいことだ。気に食わない存在を排除するその姿勢は自分勝手でごう慢、そして残忍だ。

 野良猫繁殖のそもそもの原因は人間がペットを捨てたことだ。法律はペットの放棄や動物への虐待を禁じている。

 最近の自然災害の被災地では、避難所で野良猫やペットがかくまわれ、餌を与えられたという。またわれわれは、スラムから焼け出された貧困層の住人らがペットの犬や猫を抱えて逃げる様子を何度も目にしてきた。「近代的な都市」と呼ばれるBGCやマガリャネスビレッジのやり方とはなんとかけ離れていることか。そのやり方は恥ずべきものだ。(28日・タイムズ、イサベル・オンピン)

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