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5月1日のまにら新聞から

もっと仕事が必要だ 比人労働者の横顔

[ 759字|2017.5.1|社会 (society)|新聞論調 ]

 メーデーを控えた今は国内の労働と雇用の状況を吟味するいい機会だ。信頼できる調査として統計局が年4回発表する労働力調査がある。調査は全国の4万4千世帯に対し調査の前週の雇用状況を尋ねる。労働力として数えられるのは15歳以上で働いているか就職活動を行っている場合。子どもや退職者、休職者などは数に入らない。

 今年1月の最新の調査は四つの事実を示している。

 (1)失業率が再び上昇中。国内の276万人の失業者は労働力全体の6・6%に上り、前年同時期の5・8%から上昇している。タイでは同じ今年1月で失業者が50万人以下、失業率は1・2%だ。ちなみにフィリピンは東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟5カ国(インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ、フィリピン)で最も失業率が高い。

 (2)給与労働者は3人のうち2人以下。労働者のうち63%が給与労働者で、27%が個人事業者、4%が他者を雇用する自営業者、6%が家族内の無償労働者だ。そして給与労働者の半数以下が肉体労働者や未熟練工だ。よく議論される最低賃金値上げで利益を受けるのは労働力の3分の1のみだ。

 (3)失業が若年層に広がっている。失業者のうち74%が35歳未満で44%が25歳未満だ。60%が高卒以下で、9%が技術職業コース進学(8%が卒業)、31%が大学進学(16%が卒業)だが、いまだに職を見つけていない。能力と就ける職業の間で続くミスマッチを改善していかなければならない。

 (4)不完全雇用が高い。労働者のうち16%が働く時間が不足している不完全雇用か求める条件を満たせていない。失業者を加えると、労働者の2割以上がさらなる労働時間を求めている。われわれの最も大切な仕事は、もっと仕事をつくり続けることだ。(28日・インクワイアラー)

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