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2月22日のまにら新聞から

比が有望国ランクで7位維持 国際協力銀の日系製造業調査

[ 1081字|2021.2.22|経済 ]

 国際協力銀行(JBIC)はこのほど、日本の製造企業による海外事業運営に関する2020年度調査報告書を発表した。調査項目の一つである「今後3年間の海外事業にとり有望な国・地域を選ぶ」項目では、フィリピンが名前の挙がった世界45カ国・地域の中で7位と19年調査時と同じランキングを維持した。コロナ禍の影響にもかかわらず、海外進出する日系製造企業の中で比が依然注目されていることが分かった。

 今後3年間の海外事業運営の見通しに基づき、有望な国や地域を5つ挙げるよう尋ねた項目で(有効回答356社)、中国が168社の支持を集めてインド(同163社)を上回り首位に返り咲いた。中国はコロナ感染の抑え込みに成功し経済が早くから再開していることが高く評価された。3位と4位はベトナム(131社)とタイ(111社)でいずれも前回調査時と同じ順位を維持しているが、2国間の差は前回調査時よりもやや開いている。ベトナムは製造業でも幅広い業種から支持が集まっている。5位は米国(98社)、6位はインドネシア(96社)で、米国は昨年より順位を一つ上げ、インドネシアを追い越したが、両国は僅差。フィリピンは37社の評価を得て全体の7位だったが、上位6カ国との差は前回よりもやや開いた。比を有望と回答した理由については「人件費の安さ」が突出していた。また「進出する他の国々からのリスク分散先として有望」との答えがこれまでの調査より増えた。さらに「人材の質の高さ」や「外国直接投資の堅調な伸び」も高く評価されている。

 しかし「国内市場の成長への期待」や「治安や社会状況に対する懸念」などがドゥテルテ政権が始まった2016年以降の調査で継続して悪化している。

 同ランキングで8〜10位はマレーシア(34社)、メキシコ(32社)、ミャンマー(25社)だった。

 業種別でみると、電気機器や電子部品の業種では比の有望度は5位で、前回調査時の4位から一つ順位を落としているが依然、高い評価を得ている。

 同銀行の2020年度調査は昨年8月に製造業954社にアンケートを実施、11月までに530社から有効回答が得られた。回答した企業の中で、海外事業を近い将来に強化や拡大するとの回答率が59・3%と1989年の第1回調査以来となる最低レベルに落ち込んだ。コロナの影響によるサプライチェーンの混乱や在庫調整などを経験したメーカーの間で、海外事業強化を当分、手控える動きが強まっている。また、コロナの影響からの回復が見込まれる時期については2023年とする回答が最も多かった。(澤田公伸)

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