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1月6日のまにら新聞から

「命が軽くなった」 バトカベ議員殺害

[ 623字|2019.1.6|社会 (society)|新聞論調 ]

 2018年12月22日、ルソン地方アルバイ州でバトカベ下院議員が殺害されたことで、上下両院議員や政治指導者はクリスマス休暇中に深い悲しみにとらわれた。バトカベ氏の同僚たちは1人5万ペソずつ拠出すると約束、2日間で3千万ペソという懸賞金を集めた。

 アロヨ下院議長は「この国で命が軽くなった」と嘆き、遺族を悼むためアルバイ州に向かった。ゴードン上院議員はクリスマスの前日に「暴力に対する刑罰が科されない文化はすぐになくなるべき」とする声明を発表した。何が指導者たちを不安にさせたのだろうか。

 同じ22日には西ネグロス州で弁護士への銃撃や、首都圏マラボン市の元市長の息子の殺害が起きた。また14日には西ネグロス州で町議が殺害されている。この国では、一部の命は他の命よりも貴いという考えが、時に横行する。

 過去2年間、警察と自警団による麻薬戦争で犠牲になった市民への正義を求める政治家はどこに行ったのだろうか。

 都市貧困層に多い麻薬容疑者やルマドなどの少数民族、貧農や活動家などは「暴力に対する刑罰が科されない文化」に屈してきた。

 ドゥテルテ大統領の指示で超法規的殺人をしたと証言した元ダバオ処刑団のマトバト氏らに対し、6回の聴聞会を終えたゴードン議員は「彼はうそつきであり、自ら認める殺し屋だ。国際人権団体の報告はうわさだ」と述べた。それは自らの同僚が殺されるずっと前、2016年10月のことだ。(インクワイアラー、12月27日)

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