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12月30日のまにら新聞から

責任なすりつける政府 消費者物価上昇

[ 642字|2018.12.30|社会 (society)|新聞論調 ]

 過去9年間で最高値を記録した消費者物価の上昇に関して、政府は経済見通し見誤りの責任を、民間の経済専門家や経済アナリストになすり付けようとしている。

 財務長官は、民間の物価上昇率予測が実際の上昇率よりも15%も高いとする財務省の分析を紹介した。しかし、インクアイアラー紙は、逆に財務省の物価上昇率予測が実際よりも13%低かったケースを指摘している。

 主に複合企業や金融機関では個別の経済専門家を雇って、管理役員などに今後の経済見通しやビジネスへの方針を助言させる。手短に言うと、経済専門家は、物価上昇や為替レート、経済成長に関していわゆる「ダーツボード」は使っていないのだ。

 政府は、民間のあら探しをする前に、日用品やサービスが値上がりした本当の原因を解明する必要がある。

 一般の経済論では、一部の資源不足が価格上昇を呼び、全体に波及する「ボトルネック・インフレーション」がある。これは年初に起きたコメや他の農産品の値上がりの事例と一致する。

 同様の理由で10月の原油供給減少が、ガソリン、軽油、LPGの価格高騰に繋がり、輸送や加工食品にもドミノ効果的に拡大した。その上、ドルに対するペソ安が輸入品の値を押し上げた。政府は長期的には、外国の石油輸入依存を減らす代案が必要で、再生可能エネルギーを開発するのは実用的だ。

 物価上昇を言い表す方法が何通りあってもいい。しかし、民間の経済専門家やアナリストに責任をなすり付けるべきではない。(26日・インクワイアラー)

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