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8月4日のまにら新聞から

比企業の76%が攻撃経験 23年のサイバーレジリエンス調査

[ 625字|2024.8.4|社会 (society) ]

米サイバーセキュリティー企業の調査で比企業の76%が昨年に最低1回のサイバー攻撃を受けたと回答

 米サイバーセキュリティー企業のパロ・アルト・ネットワークスが1日発表した世界の情報技術(IT)関連企業に対するサイバー攻撃やその対処に関する報告書で、フィリピン企業の76・5%が2023年に少なくとも1回のサイバー攻撃を受けたと回答していることが判明した。2日付英字紙ビジネスワールドが報じた。

 報告書によると、比企業では毎月もしくは毎週のようにサイバー攻撃を受けていると回答した割合も48・7%と約半数に達している。また、昨年中にサイバー攻撃により事業所の操業を一時停止したと答えた割合も23・1%あったという。

 さらに、調査に応じた比企業の70%以上が「人口知能(AI)を使ったサイバー攻撃」が最も深刻な問題だと答えているが、同時に全体の80%がサイバー攻撃を阻止するのに「AI(の使用)がカギとなる」と答えており、比企業の多くもAI導入を巡るジレンマに陥っている状況のようだ。

 一方、比企業の92・2%がクラウド技術の導入がサイバーセキュリティーを強化する方法だと信じているほか、全体の70・6%がサイバーセキュリティの強化が優先度の高い課題だと認識していた。また、今後2年間でサイバーセキュリティーへの出費が増えると答えた割合も56・9%となっている。

 パロ・アルト・ネットワークスは昨年12月に海外23カ国の情報技術(IT)企業など1979社を対象に調査を行なったが、そのうち51社が比に拠点を持つ企業だった。(澤田公伸)

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