57%が「生活の質悪化」 6月から8ポイント悪化
9月のSWS調査で過去1年間に「生活の質が悪化」との回答が57%
民間調査機関のソーシャル・ウエザー・ステーション(SWS)が27日に発表した9月の世論調査によると、過去1年間で「生活の質が悪化した」と回答した人は全体の57%と過半数に上っている。6月の調査で同じ答えをした人は、49%で、3カ月で8ポイント悪化した。
コロナ感染拡大にともなうロックダウンの影響で昨年5月に実施した同調査で「生活の質が悪化した」と回答をした割合は調査開始の1983年以来最悪の83%まで悪化したが、11月には同62%、今年6月には同49%まで改善していた。
9月の調査で「生活の質が改善した」との答えは13%にとどまり、「変わらない」は29%だった。生活の質が「改善した」から「悪化した」を差し引いた純改善度はマイナス44となり、6月調査時のマイナス31から13ポイント悪化したことになる。昨年9月に記録したマイナス76に比べるとかなり改善しているが、生活が苦しくなったという実感を持つ人がまだ多いことが分かる。
ちなみに、地域別に9月の純改善度を見ると、首都圏がマイナス51、首都圏以外のルソン地方で同41、ビサヤ地方で同46、ミンダナオ地方同47となっており、地方より長くより厳しい防疫措置の下に置かれてきた首都圏で高い傾向が見られる。
学歴別でこの純改善度を見ると、中卒以下はマイナス40以上と6月調査時のマイナス30より悪化しているのに対し、大卒では同26と6月調査時と比べて4ポイント改善している。
今後1年間の生活の質の見通しに関する調査では、「変わらない」と答えた割合が45%と最も多く、次いで「改善する」との回答が33%、「悪化する」との回答が7%だった。
調査は9月12〜26日、18歳以上の1200人を対象に対面インタビュー方式で行われた。(岡本浩志)