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10月22日のまにら新聞から

「接種者のみ外出可能に」「優先カテゴリー廃止を」 1日150万人接種に向け提言

[ 889字|2021.10.22|社会 (society) ]

ガルベス補佐官「1日150万回、大統領選までに目標人口の70%」を接種目標に

 新型コロナウイルス国家タスクフォース(NTF)でワクチン担当のガルベス大統領補佐官は19日放送の国営テレビ番組で、「1日150万回接種、来年2月の大統領選挙開始までに目標人口の70%接種」を目標に掲げ、そのために「外出や制約のない旅行」は接種完了者のみに限り、優先順位にかかわりなく希望者から接種するなどの措置の検討をドゥテルテ大統領に提言した。接種加速のため、接種完了の有無による行動制限の格差が更に拡大しそうだ。

 21日の英字紙スター電子版によると、先立って民間団体と会談を行ったガルベス氏は「民間部門は経済再生のため主要都市を重点とした接種の加速化を求めている」とし、接種へのインセンティブ(誘因)を高める必要性を強調。その上で、「外出、店内飲食、制約のない旅行を接種者に限定するといったことはイスラエルでも行われている」とし、同国では「未接種者は自費で毎週PCR検査を受けることが義務付けられている」と述べた。

 また21日付英字紙マニラブレティンによると、企業には未接種者を採用対象外にできる権利を与え、既に雇用されている未接種の被雇用者には自費でPCR検査を求めること、医療従事者、教職員、公共交通機関職員、公務員に接種を義務づけることなども併せて提案。接種のインセンティブ増大をうたいつつ、未接種者への制約を一層強める方針を打ち出した。

 同補佐官は更にワクチンの優先接種カテゴリーの撤廃も検討課題として提示。優先接種カテゴリーに従って接種するよりも接種希望者から接種した方が接種が進み、大勢が行っていることを自分もしたくなる「バンドワゴン効果」が生まれやすいと指摘した。

 ▽「選り好み」が問題

 ドゥテルテ大統領はワクチンの選り好みが接種を遅らせていることを問題視。「中国製は忌避されるだろうが、どのワクチンでも効く」とし、地域によって特定の種類に偏らないよう「ワクチンを配分するよう命じた」と述べた。

 現在1日当たりの接種ペースは38万8000人。2429万8753人が接種完了し、目標人口の31・76%に達しているという。(竹下友章)

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