新規感染が最多更新 首都圏は減少 地方で急増
23日の保健省発表によると、新規感染者が過去最多となる1万8332人。地方で急増
保健省の23日発表によると、同日の新型コロナの全国での新規感染者数は1万8332人に達し、20日の1万7231人を超え過去最多を更新した。累計感染者数は185万7646人となった。また同省は、感染力の強いデルタ株感染例が新たに466人確認されたと発表。うち241人が地方での感染だった。
新たに確認されたデルタ株は首都圏201人、帰国者14人で、残りは中部ルソン69人、西ビサヤ52人、カラバルソン49人、中部ビサヤ19人など11地域から見つかり、累計で1273人となった。保健省は21日に首都圏とカラバルソン地域でデルタ株の市中感染が始まったと認めている。
一方、首都圏の22日の新規感染者数は3973人と21日の4469人より減少。フィリピン大などの研究グループ「OCTAリサーチ」は、21日時点で首都圏での週間感染増加率と実効再生産数(Rt)が減少したと指摘。首都圏の新規感染者数は今月末から来月始めには減少に転じると予測。一方、全国のRtは上昇する可能性が高いとしていた。
首都圏のワクチン接種率は今月末までに接種目標人口の50%に達する見込みだが、全国の接種完了者数は17日時点で約1256万人で全人口の11・5%にとどまっている。ワクチン接種率の格差とデルタ株が要因となり、感染の中心が地方に移りつつあるとみられる。(竹下友章)