実効再生産数0.83に 感染者減少 専門家らは慎重
研究者グループによると過去1週間で新型コロナの実効再生産数が0.83に低下
フィリピン大などの研究者グループ「OCTAリサーチ」のギド・ダビッド研究員は2日、過去1週間(4月25日〜5月1日)における全国の新型コロナ新規感染者数の平均が、前週の平均より11%減少したことを明らかにした。また、首都圏において1人の感染者から何人に広がるかを示す実効再生産数が先々週(4月18〜24日)の0・94から先週は0・83まで下がったとしている。同生産数が1を切ると感染者数が減少し、収束に向かうとされている。
しかし、OCTAは、今回の減少が3月29日以降、首都圏の防疫区分を引き上げた成果だとはまだ言えないとの見解も示している。
3日付英字紙スターによると、ダビッド氏は「過去1週間の平均新規感染者は1日当たり8246人で、先々週の9253人から11%減った」と指摘。首都圏における1日平均の新規感染者も3144人で、同比で18%減少したとしている。
しかし、OCTAは「変動」や突然の減少は報告の遅延や検査施設の閉鎖が原因となっている可能性もあるとして「防疫強化の成果だと結論づけるのは時期尚早」と慎重な姿勢を示した。
5日に保健省が発表した新規感染数は5685
人で、先週よりさらに減少傾向がみられている。(岡田薫)