緩和 もう少し待とう 首都圏の防疫
政府の決定により、マニラ首都圏および国内の14地域の防疫区分は2月28日まで一般防疫地域(GCQ)に置かれた。首都圏はずっとGCQに据え置かれており、私たちは修正一般防疫地域(MGCQ)への緩和を期待していた。
人々は、平日には職場や学校に行き、週末にはショッピングモールや教会に行くというコロナ禍以前の自由を失ったままだ。確かに新型コロナウイルスは感染力が強く、家族の安全のためには見知らぬ人はもちろん、友人や親類であっても会うことを避けるのが最善だ。
しかし、昨年3月に防疫規制が始まって以来、工場の生産停止、多くの事務所、店舗やレストランの閉鎖で人々は生計手段を失い、政府の税収も急減するなど国民経済は大打撃を受けている。
ロペス貿易産業相は、首都圏と近隣州がGCQからMGCQに緩和されれば、今年の国内総生産(GDP)の成長率は6%に回復するはずだと述べている。
ドゥテルテ大統領は、首都圏の2月の防疫区分決定に当たり、少なくとも2週間は様子を見て、新型コロナの新規感染者が全国で1日2千件未満で推移し続けるかどうかを「確認する必要がある」と述べた。大統領は「経済と健康懸念との間の微妙なバランスを考えた決定だ」とも言った。
幸い、フィリピンは、医療従事者らの真摯な努力により、欧米や中南米の国に比べれば、感染状況はかなり改善しつつある。
人々は以前通りの生活に戻れる日を待ち望んでいるが、もう少しだけ待つ必要がある。(5日、マニラブレティン)