サスムアン湿地を正式登録 比で8番目、中部ルソン初
「サムスアン・パンパンガ沿岸湿地」がラムサール条約に登録される
ラムサール条約の制定50周年を迎えた「世界湿地の日」の2日、環境天然資源省はマニラ湾北部の「サスムアン・パンパンガ沿岸湿地」(パンパンガ州サスムアン町)がラムサール条約に正式に登録されたと発表した。フィリピン国内の同条約登録地としては8番目で、中部ルソン地域では初めて。
同省などによると、サスムアン・パンパンガ沿岸湿地は3500ヘクタールを超す湿地で、1991年のピナツボ山の噴火ででき、マングローブが繁るパサック川の小島(バンクンマラパド自然保護エコツーリズム地区、405ヘクタール)も含まれている。
同湿地では先月の調査で63種8万羽以上の渡り鳥が確認された。国際自然保護連合の絶滅危惧種に分類されるカラフトアオアシシギ、クロツラヘラサギ、ホウロクシギなどが越冬のため飛来し、比固有種で絶滅が懸念されているフィリピンダック(アカノドカルガモ)も生息している。海洋生物も豊かだ。
ラムサール条約は1971年2月2日にイラン・ラムサールの国際会議で制定された。比でこれまでに登録されているのは(1)セブ州オランゴ島野生生物保護区(2)ミンドロ島ノハン湖国立公園(3)ミンダナオ島アグサン湿地自然保護区(4)パラワン州トゥバタハ岩礁海中公園(5)パラワン島プエルトプリンセサ地下河川国立公園(6)ラスピニャス・パラニャーケ自然保護エコツーリズム地区(7)西ネグロス沿岸湿地保全区域。(毛利三千代)