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1月17日のまにら新聞から

自律モデル試行はもう十分 バンサモロ政策

[ 667字|2021.1.17|社会 (society)|新聞論調 ]

 ミンダナオ島マギンダナオ州ダトゥピアン町で12月3日、バンサモロ・イスラム自由戦士(BIFF)50人が町役場を攻撃。パトカーを破壊し、警察署、国軍分遣隊、学校、教会も襲った。1週間後には軍との戦闘も報告され、破壊と脅威は続いている。

 BIFFは、現在バンサモロ自治区(BARMM)を運営しているモロ・イスラム解放戦線(MILF)から分派し、地域に恐怖を撒き散らしている。BIFFがBARMMを運営している悪夢を見るとさえ言う人もいる。これまでの政府の政策を考えると、ありえない話とは言い切れない。

 マルコス政権とモロ民族解放戦線(MNLF)と間のトリポリ協定(1976年)から始まった最初の自治構造は、パラワン州などを含む南部自治地域だった。西部、中部ミンダナオ両自治地域に置き換えられたあと、イスラム教徒ミンダナオ自治区(ARMM)に進化。現在のBARMMに変身した。

 ARMMは自治体との関係が疎遠で、知事や首長はARMMとの調整がなかったと不満を述べてきた。マレーシア型統治形態であるBARMMはMILFのミスアリ議長の好みとは異なり、不協和音も奏でられてきた。今後、正式な自治政府への移行期間を3年間延長し、選挙なしで指導部の在職期間を延長することは、大きな問題だ。従来のように、さまざまな自律モデルを試す代わりに、バンサモロのイスラム教徒の利益を守り、拡大させる実務作業が始まるのはいつになるのか。永遠に探し当てられない聖杯探しのような平和への探求が続いている。(10日・トリビューン、マカバンキット・ラント)

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