日比が渡航制限強化へ 新型コロナの水際対策で
新型コロナウイルス変異種対策で比日両国とも水際対策を強化
日本政府は緊急事態宣言の発出に伴い、フィリピンを含む外国からの全ての日本人や日本人の配偶者らの入国に際し、入国時の空港での新型コロナ検査に加え、出国前の新型コロナの陰性証明持参を原則として義務付けるなど水際対策を13日から強化する。比政府もコロナ変異種が確認された国を対象に、昨年末から実施している外国人旅行者の入国禁止措置を今月15日以降も延長する可能性が強まっている。両国での入国制限の強化で邦人らの往来がさらに困難になりそうだ。
在比日本大使館は9日、「8日に日本において新たな水際対策措置が決定された」として緊急感染症情報をメールなどで在留邦人に伝えた。それによると、比を含む非入国拒否対象・地域から帰国する日本人らについて、これまでの入国時感染検査だけでなく、出国前72時間以内の陰性検査証明書の提出を到着空港で求めるとしている。入国時に検査証明を提出できない場合には、検疫所の指定する宿泊施設(自宅等は不可)で待機し、入国後3日目に改めて検査を行い、陰性判定が出れば待機を解除。位置情報の保存等について誓約した上で、入国後14日間の自宅等での待機等が必要としている。この措置は1月13日午前0時以降の入国や再入国に義務付けられるとしている。
一方、メディアルディア官房長官は8日の通達で、新型コロナ変異種対策として導入している感染判明国・地域からの外国人の入国禁止措置について「期限の1月15日以降も継続すべきだ」との認識を示した。10日付英字紙スターが報じた。入国禁止措置の延長は近日中に政府新型感染症省庁間タスクフォース(IATF)が承認すれば実施となる。
また、大統領府は8日、外国人の入国禁止措置の対象国として新たにオーストリアを加えることを明らかにした。これで、同措置の対象国は英国、南アフリカ、日本、韓国、香港、オーストラリア、カナダ、米国を含めた28カ国となった。(澤田公伸)