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8月16日のまにら新聞から

政府は学生を支えよ 科学技術教育

[ 635字|2020.8.16|社会 (society)|新聞論調 ]

 科学はあらゆるものの基礎であり、人類の最も優れた偉業であることに疑いの余地はないだろう。はるか先祖による火の利用、石を使った道具の考案から、農耕の発展、その延長に今日の文化体系が息づいている。

 科学があるからこそ、携帯電話やインターネット、長大な海底ケーブルなどの技術も発展した。

 私たちの存在自体、過去や未来の行く末に対する問いかけ、無限に広がる宇宙、惑星、そこにいるであろう私たちに似た人類に思いを馳せられるのは、科学のお陰と言ってもいい。

 宗教における神々のように科学への信仰は非常に強く、多くの人々がその必要性と絶対性を認めている。しかし、それを道具として活用する人間によって、科学にも欠点や欠陥が生じる。それは担い手と受け手である私たち自身に最終的な道徳性や扱い方が委ねられているからだ。

 国民の大半がまだ生活費を稼ぐのに苦労しているフィリピンのような発展途上国において、科学や工学など理科系の学位は、貧困家族の「将来保証」との認識が大勢だ。実際には比では5年を費やして卒業証書を手に入れても、ヨーロッパや英国などの大学を出ない限り、約束された将来があるとはいえない。

 大学が慢性的な資金不足におかれる中、研究者は多くの学会誌に新しい研究成果を発表するよう要求される。比には大統領や政治家らが科学を嘲笑するエリート主義が広がっている。科学に憧れ、情熱を燃やす学生を無条件に支える政府であってほしい。(14日、ガブ・メヒア、マニラタイムズ)

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