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3月21日のまにら新聞から

比日が「特定技能」で覚書 介護など14業種 10万人就労も

[ 752字|2019.3.21|社会 (society) ]

労働雇用省、日本の厚生労働省などと新たな在留資格「特定技能」に関する協力覚書に署名

真剣な表情で授業を受ける技能実習生候補生ら=2018年12月、首都圏パサイ市で森永亨撮影

 労働雇用省は19日、日本の厚生労働省や法務省などと4月から創設される新たな在留資格「特定技能」に関する協力覚書に署名した。同覚書の署名は比が初めてで、日本は今後カンボジアやネパールなど9カ国とも覚書を締結する見通し。

 日本が4月から5年間で最大35万人を受け入れる予定の外国人労働者について、比のベリョ労働雇用長官は声明で「比人労働者は少なくとも3割を占めるだろう」と期待を寄せた。英字紙など一部比メディアは「日本が10万人受け入れか」などと報じている。

 覚書は悪質な仲介業者の排除などを目的としており、業者や日本語試験での不正についての情報を共有し、両政府関係省庁で構成する「合同委員会」で制度の適正運用を図ることを規定。比政府の許可を得た送り出し機関を日本政府が周知することを盛り込んだほか、比人労働者に日本人と同等以上の報酬を確約した。 

 特定技能での就労には技能実習生3年以上の経験が必要となる。技能・日本語能力試験に合格すれば、実習生経験がなくても特定技能で就労は可能になるが、試験の日程はまだ決まっていない。

 日本の法務省によると、比人の技能実習生は昨年6月時点で2万8821人おり、多くは特定技能に切り替えて引き続き日本に滞在することが見込まれている。

 特定技能1号は介護、建設、農業など14業種で取得でき、滞在期間は5年間が上限となる。家族の帯同は基本的に認められない。

 特定技能2号は建設と造船・舶用工業分野の2業種で「より熟練した技能」が必要となるが、在留期間の上限はない。

 羽田浩二在比日本大使は昨年10月、2025年までに特定技能の枠組みなどで「比から最低5万人を受け入れる」と表明。特に日本の介護や建設現場での活躍を日本側は期待している。(森永亨)

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