未認可47社に閉鎖命令 ブラカン、バタアン両州で
マニラ湾の浄化で沿岸2州の未認可皮革業者など47社に閉鎖命令
マニラ湾の浄化対策に関連して、環境天然資源省は25〜27日の3日間で、ルソン地方ブラカン、バタアン両州で同省などの認可を得ていない皮革や宝石加工業など47社の工場などに閉鎖を命じた。29日付けの英字紙タイムズが報じた。
同省中部ルソン地域事務所によると、多くの企業がマニラ湾に注ぐ川に未処理の排水を流しており、同湾汚染の要因を生み出している。同事務所は浄水設備の設置など環境条件を満たすまで再稼働はさせないとしている。
47社の地域別内訳はブラカン州メイカウアヤン市が16社、同オバンド町が24社、同マリラオ町が3社、バタアン州マリベレス町が4社。
マニラ湾浄化対策をめぐっては、マニラ市が既に汚水浄化施設整備のためにマニラ動物園を23日から4カ月閉鎖したのをはじめ、環境天然資源省などがロハス大通り沿いの複数の飲食店に対し、閉鎖命令を含む汚水処理改善指示を出している。
一方、シマツ環境天然資源長官はマニラ湾浄化について声明を28日に発表、ドゥテルテ政権の任期を超える「7年間の期間が必要」との認識を示した。
声明では、清掃と排水処理施設を整備する第1段階、古い下水管の修復と不法占拠住民を移住させる第2段階、教育と周知に加え、首都圏各地の下水処理施設整備を完了させる3段階が必要としている。(森永亨)