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9月21日のまにら新聞から

過激派に利するサイクル断ち切れ ミンダナオ爆破事件の背景

[ 795字|2018.9.21|社会 (society)|新聞論調 ]

 9月初めにスルタンクダラット州のイスラン近くで起きた爆破事件に続き、ジェネラルサントス市とコタバト州ミドサヤップ町でも連続して爆破事件が起こった。

 これらは強欲さと脅しの行為だ。複数の情報筋によると、背後にいるのは、バンサモロ基本法成立などの進展を嫌うバンサモロ・イスラム自由戦士(BIFF)のような過激派イスラム国(ISIS)につながる分子だという。さらにこうした分子たちは大学に入り込み、カネやモノを使って若者を勧誘しているらしい。キリスト教信者さえ対象になっているという。

 過去の分離主義者組織とは違い、ISISとつながったグループは過激派のエリートとも言える存在で、イデオロギーよりも金銭が与えられる。

 我々は、現存する不満がこうした勢力の拡大に利用されないよう監視しなければならない。戦争で得た金や資源で肥え太っている彼らは、ミンダナオを継続的に紛争状態にしておきたいのだ。

 我々は今こそ、我が国の政治経済を不安定にさせ、過激派に利するこの悪のサイクルを終わらせなければならない。歴代政権は無策に終わったが、ミンダナオの住民たちは、マラウィ市占拠事件の終結にあたって、現政権の新たな意思を感じたようだ。

 マラウィ市への道路は広げられ、他のインフラも形が見えつつある。周辺地域では商店やマーケットが出来て、新たなコミュニティも形成されつつある。ミンダナオ島内の他の地域でも、経済成長と失業率の低下とともにインフラの開発、文化的相互理解が進んでおり、これらは平和構築と発展へとつながるだろう。そうして、過激主義と呼ばれるこの悪弊が終わりを迎えるだろう。

 しかし先日の爆破事件は市民の心に警戒心を呼び起こした。多くの市民が、状況が改善し、政府が長期的な発展計画を進められるよう、すがるような思いで事態の推移を見守っている。(18日・ブレティン、ジョン・トリア)

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