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1月21日のまにら新聞から

最高裁は「最高」か? 長官弾劾裁判

[ 657字|2018.1.21|社会 (society)|新聞論調 ]

 比の憲法によれば、大統領に選ばれるには次の条件を満たしていなければならない。(1)比で出生した比国籍の者(2)登録済の有権者(3)読み書きができること(4)40歳以上(5)比に10年以上居住し、すみやかに選挙に専念できること──。

 最高裁の裁判官に任命される条件も同様に憲法によって次のように決められている。(1)比で出生した比国籍の者(2)40歳以上(3)下級の裁判所での裁判官または比で司法実務の経験15年以上──。これらの条件に加えて憲法では能力、適正があり、高潔かつ誠実、自立した人物であることを求めている。大統領候補者にも求められない資質や適正が、最高裁判事の場合は憲法に明記されている。

 こうして選別される最高裁判事の人数は1973年の憲法によってそれまでの11人から15人に増やされ、現在に至っている。現在の判事のうち6人を比大出身者が占め、アテネオ大5人、サンベタ大2人、サント・トマス大とイースト大が各1人となっている。

 私はずっと最高裁に畏敬の念を抱いてきた。司法関係者の中でも最も優れた人たちで構成されていると信じてきた。だが、セレノ最高裁長官の弾劾に直面し、下院司法委員会の聴聞会では同僚判事が長官に敵対し、証言をするのを見ていると、そうは思えなくなってきたのだ。長官が弾劾されたら、新しい長官が任命される。されなかったら、分裂した最高裁となるだろう。いずれにしろ、疑問が残る。最高裁はそれでも「最高」の裁判所といえるのかと。(8日・インクワイアラー、ラモン・J・ファロラン)

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